脊椎(腰椎)分離・すべり症

腰痛専科広島 >> 腰痛 >> 脊椎(腰椎)分離・すべり症

脊椎(腰椎)分離・すべり症

腰椎分離・すべり症 腰椎分離症とは、腰椎(脊柱を構成する腰部分の骨)に繰り返し負荷がかかり、後方(椎弓部)の構造的に弱い部分が 骨折し腰椎が分離してしまう病気です。一種の疲労骨折になります。

一方、腰椎すべり症とは、腰椎の位置がズレたものを言います。腰椎分離症により腰椎が前方にすべり落ちた場合などがそれにあたります。その他に靭帯・筋肉の機能低下によるズレ、先天性によるズレなどがあります。

双方、腰椎が不安定になって腰痛を引き起こします。


【原因】
分離(すべって)してしまう原因は、先天性の場合もありますが、多くは激しいスポーツによる長期間繰り返される負荷が原因とされています。

ある国が自国のオリンピック選手を検査したところ実に15%もの選手が腰椎分離・すべり症だったという報告があります。特に腰の反り返りを伴うスポーツをされる方は注意が必要です。

さらに、骨が未成熟な子供の頃に激しいスポーツを「やっている」「やっていた」という方も注意が必要です。 その他の原因として、不規則な食生活によるカルシウム不足なども挙げられます。


【症状】
脊椎(腰椎)分離・すべり症は、主に以下のような症状がありますが、生まれつき分離している人などまったく症状がない場合もあります。

・腰痛
痛みの特徴としては鈍痛になります。長時間同じ姿勢を続けるなど腰に負担をかけた際に痛みが酷くなります。

・下肢の痛み、しびれ
腰椎がすべると、腰椎から出ている坐骨神経の神経根が刺激され、坐骨神経痛の特有の下肢に痛みや痺れが起こります 。

・間欠跛行
腰椎がすべると、腰椎の後方にある神経が通っている脊柱管が狭くなります。この狭くなった脊柱管により神経が圧迫 され、その際に間欠跛行(脊柱管狭窄症。参照)という脊柱管狭窄症の症状が起こります。


【治療法】
分離しているとはいえ症状自体は比較的軽いものが多いので、一般的な腰痛治療で対処できることがほとんどです。

基本的には、スポーツを控え痛みの原因となっている神経への圧迫を取り除き、安静にしておくことです。

特に子供の頃に分離したものであれば装具によって骨の癒合が望める事がありますので、安静を保つ事がさらに重要に なります。(正し早期のもので分離の程度が小さいものに限ります。)

・装具療法
コルセットなどを使用して腰の動きを制限することで腰の安静を保ちます。 長期に渡り使用していると筋肉低下を招くというデメリットがありますので、止め時を見極める事が大切になります。

・薬物療法
薬によって痛みを抑えます。症状によって消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、坐薬、末梢循環促進薬などが使用されます。

・温熱療法
患部を温める事で血行を良くし、痛みを軽減させます。

・神経根ブロック
痛みが強い場合には原因となっている神経根に局所麻酔薬やステロイド薬を注射し痛みを緩和させます。

・手術療法
保存療法を行っても症状が改善せず、日常生活に支障をきたすような場合は手術となります。

分離している場合は、分離している部分を金属などで固定する固定術が行われます。

すべりを起こしている場合は、ずれている腰椎を元の状態に戻し金属で固定する後方固定術が行われます。 また、自分の骨を移植して腰椎をつなぐ「前方固定術」という方法もあります。